自社商品の立ち位置をよく知っている。調味料は脇役。主役の料理をいかに引き立てるか。エバラの看板商品「黄金の味」が45年にわたって消費者に支持され続けたのも、その視点からのリニューアルが繰り返されたからだろう。中国駐在の経験から海外におけるエバラの立ち位置も熟知。それを知りながら肉の消費量が世界1のアルゼンチンで勝負したいと夢は大きい。(インタビュアー・栗田晴彦)
市場にないものに挑戦し需要を喚起
――エバラと言えば、焼肉のたれ「黄金の味」。これほど長くトップブランドを維持できる秘訣は何でしょう。
森村 「黄金の味」は今年45周年を迎えるんですが、この間お客様の満足度を高めるための変更を継続的にやってきました。原材料をよりいいものに変えたり、ニーズの多様化に対応して商品や容量のラインアップを増やしたり、ラベルもより見やすく分かりやすいものにしたり、容器も近年は特に環境に配慮して軽量化を進めたり。