帝国データバンクは1月5日、主要飲食品メーカー105社が2023年1~4月に値上げする品目数が7390品目に上ると発表した。品目数は前年と同じ時期(22年1~4月4672品目)に比べて約60%多い。1回あたりの平均値上げ率は18%に達し、22年通年に比べて4ポイント、前年同時期の平均値(11%)からは7ポイント高い水準という。

  このうち、1月単月の値上げは580品目。前年同月(789品目)に比べて209品目少なく、昨年11月から3カ月連続で1000品目を下回る水準となった。ただ、2月には22年以降で2番目に多い規模となる4000品目超で値上げが控えるほか、3月の値上げ品目数も既に前年同月を上回っている。

 23年1~4月の値上げで最も多い食品分野は加工食品の3897品目。全体の半数超を占め、かまぼこなど水産練り製品や冷凍食品などを中心に2月に値上げが集中している。次いで焼酎や輸入ワイン・ウイスキー、リキュール類など酒類を中心にした酒類・飲料(1446品目)、ドレッシングや醤油、つゆ・たれ製品を中心とした調味料(1417品目)と続く。菓子(526品目)では、本体価格の引き上げではなく内容量を減らす「実質値上げ」の傾向が目立つ。原材料でも、家庭用オリーブオイルなど食用油で再値上げの動きがある。

 1月単月の値上げでは加工食品が最も多く378品目だった。ツナ缶などの水産缶詰製品のほか、お好み焼き粉といった加工粉製品、パスタソースなどが中心で、1月の値上げのうち約半数を占めたほか、米菓やパンなどでも実質値上げの動きがみられた。