水産庁が10月28日、毎月3~7日を「さかなの日」に、また、制度初月となる11月3~7日を「いいさかなの日」と制定したことから、制度に賛同した小売業各社が関連企画を発表した。

 イオンは、毎月「さかなの日」に、ASC認証、MSC認証など、サステナブルな漁業や養殖業で生産された水産物の売場を通常の約1.5倍に拡大、認証商品の認知向上を図る。また、JF全漁連と連携し、“漁師が選んだ本当においしい魚”「PRIDEFISH」を展開するほか、未利用魚や低利用魚を活用し、簡便調理の提案型商品として打ち出す構え。

 イトーヨーカ堂は、11月3~7日に、MEL認証の「顔が見えるお魚。平山さんが育てたぶり」を、5~7日に、「セブンプレミアム フレッシュ 生アトランティックサーモン」の展開をそれぞれ推進する。

 ファミリーマートは、PB「ファミマルKITCHEN」「同 PREMIUM」の魚惣菜を強化。11月22日から「銀だらの西京焼き」(税込438円)、29日から「宮城県産金華さばの塩焼き」(税込348円)を投入する。

 このほか、ライフコーポレーションも、「さかなの日」に合わせ魚売り場を充実させることを発表した。

 水産庁によれば、世界では食用魚介類の消費量が過去半世紀で約2倍に増加する一方、日本人の消費量は2001年度の40.2kgをピークに、20年度には23.4kgまで減少、約50年前の水準をも下回っている。一方、日本の漁業は水産資源を適切に管理し、養殖業も、持続可能な養殖生産を推進しており、魚を食べることは、SDGsの「持続可能な生産消費形態を確保する」ことにつながるとして、魚の消費拡大をにらみ、「さかなの日」を制定した。