「農村部に散在する〝パパママショップ〟をつなぎ、様々なモノやサービスを全土に届けるネットワークを構築したい」。リンクルージョンは、コロナや政変など困難続きのミャンマーで、地域に根を張り、事業を展開し続ける数少ない日系企業の一つだ。

 代表の黒柳英哲氏は、若い頃から発展途上国を旅する中で、「都市部と農村部の格差をなんとかしたい」という気持ちを強くしたという。都市部から離れるほど貧弱な経済インフラゆえに受けられないサービスが多く、それがさらに格差を生んでいるからだ。途上国の金融支援を行うNGOの職員を経て、マイクロファイナンス向けクラウドシステムを提供する事業をミャンマーで開始したのも、この分野が遅れている同国に将来性を感じたからだ。

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