アフターコロナを見据え、百貨店・ショッピングセンター(SC)の構造改革が急ピッチで進んでいる。実店舗ではこれまでにない発想のテナントや体験型売り場などを誘致、これにネット販売やOMO戦略をかけ合わせ、旧来型のビジネスモデルを変革しようと各社が手を打ち始めている。この2年間の苦境を経て、百貨店・SCはいかに生まれ変わろうとしているのか。全4回の連載で百貨店・SC変革の「今」を追いかける。(第2回)

2カ月の臨時休業で高まった危機感がアプリ開発を後押し

 伊勢丹新宿店の婦人服売り場で、オンラインでお買い物。販売員がノートパソコンの前でセーターを手に持ち、その特徴などについて、パソコンの画面に映るお客に話しかけている。お客は販売員の説明を聞いて納得し、購入する意思を伝えると決済用のURLが送られ、クレジットカードで決済――。三越伊勢丹ホールディングス(HD)が展開するオンライン接客サービス「三越伊勢丹リモートショッピングアプリ」(以下、リモートアプリ)を活用した買い物のワンシーンだ。

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