化粧品、医薬部外品の免許を取得
東京システム運輸グループの東京ロジファクトリー(TLF)は、東京都、埼玉県、神奈川県内のエリアに絞り、物流センターを相次いで開設している。各センター間での連携を強化し、効率的なワンストップサービスを提供している。
今年度の目標には「変革」(変化する者だけが生き残る)を掲げ、「challenge、change、chance」の3Cをテーマに取り組みを進めている。細川武紀社長は「足元の原材料高や売れ筋変化を逆にチャンスと捉えています。当社が強みとする移動距離の短いドミナント形成を加速。そしてセンターでは環境や騒音に配慮し、地域の方が働きやすい環境を整え、地域社会との共生にも努めます」と力を込めた。
今年の新たな取り組みでは、圏央入間物流センターで化粧品製造業許可、医薬部外品製造業許可を取得。化粧品、医薬部外品の取り扱いの免許を得たことから、取り扱い商材が一気に広がった。すでに大手化粧品メーカーの東日本向けの物流を担い、100名以上のパート社員を新たに雇用。また薬剤師も雇用し、医薬部外品の物流体制も整えた。「最新設備を整え、化粧品を中心に新たな荷主を募集しています」(細川社長)。
同社がドミナント戦略を推し進める東京多摩地域には、「羽村物流センター」(羽村市)を2024年に竣工予定だ。住宅地域に隣接していることから、小売り、中小ECの物流ニーズが高い。限られた土地スペースを活用して一斉接車を実現。住宅に近いことから24時間稼働するための環境を整え、騒音対策にも配慮した設計にする。羽村市の物流施設は5拠点目となり、昭島市、瑞穂町、武蔵村山市と同様に、羽村地区にも相互補完ネットワークの構築を進めている。
神奈川県でも同様に地域への騒音対策、環境に配慮した「厚木第3物流センター」(厚木市)を開設した。圏央相模物流センターを新規倉庫建築のため近隣に移転。他の二つの厚木市内の物流拠点との連携を強化する。また都心部への物流拠点として需要の高まる埼玉県では、圏央道へのアクセスが良い鶴ヶ島市、坂戸市、川越市を中心にドミナント形成を進めている。
さらにTLFはEC専門のアウトソーシングサービス「ネットデポ」を提供している。API連携によって、より使い勝手が良いEC専用サービスに刷新した。細川社長は全従業員とともに、先を見据えた「変革」に一層力を入れる方針だ。