この度、全国スーパーマーケット協会主催「お弁当・お惣菜大賞2022」にて、マルトの「ズバサン海老アボカド」(パン部門)、「山葵をつけて食べる本鮪尽くし」(寿司部門)が最優秀賞を受賞しました。当社は昨年、おにぎり部門での最優秀賞に続き、2年連続での最高賞受賞となります。このほか2商品で優秀賞、3商品で入選することができました。

「お惣菜大賞・お弁当2022」パン部門で最優秀賞に輝いた「ズバサン海老アボカド」

 これら商品の開発には、本当にたくさんの方々のご支援をいただきました。当社では、商品開発にあたって、地産地消の思いやつながりを大切にする「いわき愛プロジェクト」を推進しています。今回の受賞商品でいえば、例えばサンドイッチには福島県産の小麦を使っています。そのためにインストアベーカリーのバイヤーと農家さんを訪ねるところから始めましたし、オリジナルの小麦粉を作るために製粉会社さんにもご協力を仰いでいます。

 またトマトやレタスも福島県産、全体の商品設計については地元のシェフにもご指導をいただきました。だからこそ、受賞や入選を報告すると、皆さん本当に喜んでくださるんですね。受賞・入選商品の売れ行きは、メディアの後押しもあり非常に好調。今後も、1人でも多くの方に笑顔になっていただける商品開発を従業員とともに目指していきます。

 足元では、惣菜の原料価格の値上げが続いています。正直その部分だけを見ると、当社の商売としては苦しい。値上げの要請は基本受け入れる方針を取っておりますので、それに伴って売価や量目を調整している商品もございます。ただ、価格というものは、我々小売業が価値をどういう風に表現するかだとも思っております。価値ある原料を使って作っているお惣菜に関しては、できれば1円でも高く売りたい。そうした商品開発をしていきたいですし、最後の出口であるスーパーとしては、それをお客様に理解していただく表現力こそが今後課題になってくると思います。これについてもまずは地元の商品から、価値・魅力発信の取り組みを深めていきたいと考えています。

 もう一つ、今後の惣菜の課題は人材育成です。やはり人が育っていかないと思うように取り組みを広げられないこともあります。例えば当社、今年もおにぎりで入選をいただきましたが、これは浅草のおにぎり店「宿六」の三浦洋介先生に「日本一のおにぎり」を目指して監修をいただいています。

 そのクオリティーを担保するために当社では「おにぎり職人制度」というものを設けていまして、現在数百人受講生がいるのですが、この2年ちょっとで20名余しか合格者がいないという状況があります。もちろん技術の習得に個人差はありますが、今後も目的のために人が成長していけるような仕組み、教育制度を会社としてきちんと整備し、1人でも多くの人材を育てていけるよう努力してまいります。(2月22日、全国スーパーマーケット協会にて)