全国スーパーマーケット協会は11月24日、2022年2月16~18日に千葉市の幕張メッセで開催される「第56回スーパーマーケット・トレードショー(SMTS)2022」に関する合同記者会見を都内で開いた。
SMTSはスーパーマーケットを中心とする食品流通業界の最新トレンドが一堂に会する商談展示会だ。出展者は食品・日用品メーカーから卸、店舗設備・資材関連、店舗開発、情報サービス関連企業、官公庁、自治体など幅広く、情報収集の場、商談の場として長年多くの来場者に支持されている。
前回のSMTS2021は緊急事態宣言下での開催となったが、食のライフラインであるスーパーマーケットや商談の機会が激減した中小事業者を支援するべく、感染防止策を徹底、リアル開催を実現させた。この日、会見にオンラインで参加した横山清会長(アークス社長)は、「大変な制約があったが、なんとしても開くんだという思いで開催に漕ぎつけた。全てが大成功裏に終わったとは言えないが、各展示や取り組みについては評判も良く、『ゆっくり商談できた』という声や、直接の御礼も多く頂戴した。開催して良かったと感じている」とコロナ禍でのSMTSを振り返った。
足元では感染状況も改善しつつあることから、SMTS2022も引き続きリアル主体で開催する意向だ。出展者数は、前回を約400社・団体上回る1715社・団体、3016小間の規模となる見通し(21年11月1日現在)。今回の主催者企画としては、「美と健康×食」「サステナビリティ×食」の二つのトレンドテーマを据えた「食のトレンドゾーン」を新設する。前回好評だったオンライン対応のセミナーも多数実施予定だ。横山会長は、「激変する生活者ニーズをしっかり捉えるべく、スーパーマーケット業界を挙げて新しい出発の覚悟で臨みたい」と意気込みを語った。
また、同じく全国スーパーマーケット協会主催の、惣菜に特化した「デリカテッセン・トレードショー(DTS)2022」、食品産業センター主催の「こだわり食品フェア2022」も幕張メッセでSMTSと同時開催となる。
三科雅嗣DTS実行委員長(いちやまマート社長)は、「有職女性の増加などに伴い、デリカのニーズはますます高まっている。提案を充実させるべく、今回は大豆ミートなどのサステナブルフードの企画も用意した。加えて、『お弁当・お惣菜大賞』のエントリーも4万2000件近くに上っており、こちらも非常に中身が進化している」と見どころを紹介した。
一方、こだわり食品フェアを主催する食品産業センターの田辺義貴専務理事は、「今回はリピーターの出展者に加えて、20社以上の新規企業が出展する。新しい発見をしていただけるのではないか」と来場を呼びかけた。
なお、SMTSの入場は完全招待制、事前登録制となっている。SMTSは今後も求心力を発揮しながら進化を続け、業界の発展に寄与していく構えだ。
<トップ画面は、会見後、ガッツポーズを作り、展示会の成功を祈念した横山清会長(中央画面)、三科雅嗣 DTS 実行委員長(左)、田辺義貴食品産業センター専務理事(右)>