「もう深夜営業はやらない。それでも利益は出せる」――。

 ファミリーレストラン大手のサイゼリヤ(国内店舗約1100)の「深夜営業廃止宣言」が業界に波紋を呼んでいる。2021年10月末以降、新型コロナウイルスの感染者数減少で大都市圏での時短要請は解除。大手外食ではすかいらーくなど、閉店時間を午後11時台に戻す(年末年始など除く)チェーンが大半だ。

 日本フードサービス協会によると、20年の外食売上高は19年比で15%減と過去最大の落ち込みとなった。21年もデルタ型やオミクロン型の影響を受け、期待したほど回復していない。「今までもやめたいと思っていたが、深夜営業は無駄が多く、赤字を垂れ流していた。深夜営業を止めたことで社員を全時間帯に配置できるようになり、重視している接客のレベルも上がった。深夜をやらなくても利益が出せることがわかった」(堀埜一成社長)。コロナ禍継続で外国人労働者の戻りが期待できないことが最終決断につながった。

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