国の制度の埒外でよくわからないもの

 おおよそ、世の中で取引される製品には、目的と価値が付与されている。それと価格の釣り合いを消費者が見極めて、購入の有無を決定する。これが消費の基本中の基本だ。企業のマーケティングもこれに基づき組み立てられている。健康食品という商材は、このプロセスがいびつな形となっていた。規制による壁で、「何に、どのように効果があるのか」ということを伝えることを禁じられてきたからだ。一方で、規制では取り締まることのできない様々な手練手管で消費者に過度な期待や幻想を与えてきた負の部分も存在する。このことが流通のメインストリームにおいて健康食品が積極的に販売されてこなかった一因だともいえよう。「玉石混淆」の度合いが高く、取り扱いが難しい商材なのだ。しかし紆余曲折を経て、健康食品はその目的と働きを国の制度の中でうたえるようになった。規制や制度との長い相克を振り返る。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから