「フェアトレード」は、先進国と発展途上国が公正・公平に国際取引を行うことを指すもので、もともとは、植民地主義からの脱却と、発展途上国への人道的支援の観点から第2次大戦後に先進国で始まり、当初は慈善事業的な色合いが強かった。しかし、1964年にコーヒー価格の暴落を被った生産者が「支援ではなく取引を」と国連に訴えたことから、「先進国の買付業者と途上国の生産者が公正な取引をし、適正な生産者価格や賃金を持続的に支払うことで後者の労働条件と生活の向上をめざす」という現在のフェアトレードの基盤が作られた。その後、世界中にフェアトレード団体ができ、現在は97年に設立された「フェアトレード・インターナショナル」が世界のフェアトレード団体と連携している。
激流オンライン » 海外/フランス/フェアトレード商品一層の普及にはラベルの統一が必要/在仏ジャーナリスト 羽生のり子