買い回りしやすさを軸に大規模改装を実施

「改装後の3カ月は、目標に対し108%で推移している。コロナによる外出自粛の影響もあるため改装の効果を見極めにくいが、前年比で見ても昨年実績を上回っている」

「イオンスタイル野田阪神」の西嶋賢1店長は、昨年10月末に完了した大型改装の手応えをこう語る。

イオンスタイル野田阪神 西嶋賢一店長

 イオンスタイル野田阪神は、大阪市の中心部、梅田から阪神電鉄で二つ目の野田駅に直結したショッピングセンター「野田阪神ウイステ」の核テナントとして1992年4月にオープンした。テナントを含むイオンスタイルの店舗面積は約1万4000㎡と小型のGMSだが、食品から衣料、住居余暇まで総合スーパーに求められる機能を一通りカバーして、地元住民や駅の乗降客などのニーズに応えてきた。ただ、近年、周辺で分譲マンションの建設が進み、若いファミリー世帯が増加していることから、これまで顧客の中心だった中高年に加え、若い世代の需要に応えた品揃えも求められていた。とくに最近は、新しいお客の取り込みを狙い、食品スーパー(SM)やドラッグストアの出店も加速しており、「半径3kmの商圏内に競合店が30店舗以上ある」(西嶋店長)という激戦区で、お客を取られるケースも起きていた。さらに、開業以来、小さな改装は実施してきたものの、SC全体で歩調を合わせた改装をしておらず、館全体の魅力低下も課題だった。そこで西嶋店長は、SCの運営母体である阪急阪神グループと協議を進め、館全体の改装とイオンスタイル化の改装を同時に実施することを決めたのだ。

この記事の購読は有料購読会員に限定されています。
まだ会員登録がお済みでない方はこちらから登録ください。
有料購読申込

すでに会員の方はこちらから