政治生命を絶たれたカジノ実現のホープ

「トドメを刺された。もう前には進めない」

  2月1日昼前。あるニュースがネットで伝わると、霞ケ関、ゼネコンや大手IT(情報技術)企業、そして一部の自治体の幹部らから落胆の声が相次いで漏れたという。経済官庁の中堅職員は「『撃ち方やめ!』に等しい」と肩を落とす。

 多方面に衝撃を与えた「あるニュース」とは何か。

 それは公明党の遠山清彦衆議院議員(51、党幹事長代理)が議員辞職の申し入れをしたニュースだった。同氏を巡っては数日前から新型コロナウイルス感染抑制のための緊急事態宣言発令中でありながら「夜の銀座での飲食」が発覚。遠山氏だけでなく、公明党の山口那津男代表までが「国民の皆様にお詫びを申し上げる」と謝罪したが、追い打ちをかけるように同氏の公設秘書が2019年に政治資金からキャバクラなどの飲食費を支出していたことが判明。国民の怒りに火が付いた。このため同氏は党の役職を辞任して事態の沈静化に努めたが、それでも支持母体の創価学会の怒りが収まらず、遂に議員辞職に追い込まれた。

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