玄関と店前の両方で手指消毒の必要性を伝える
新型コロナウイルスの第3波の感染拡大が広がった。この大きな要因となったのが家庭内感染によるものだ。実際、子供が新型コロナに罹患する8割弱は家庭内感染によるもので、多くは両親から子供に家庭内で感染している(日本小児科学会調べ※)。帰宅後の手洗い、うがいは感染対策の基本だが、その前にスイッチ、ドアノブ、蛇口、クローゼットなどに触り、ウイルス・菌がこれらに付着するのだ。
こうした状況に対し、1952年の創業時から一貫して感染対策に取り組んできたサラヤは、玄関でアルコール消毒する新習慣「玄関消毒」を啓発。店頭やウェブで昨年末から積極的に提案している。山田哲取締役コンシューマー事業本部本部長は、「家庭内にウイルス・菌を持ち込まないために玄関でしっかりと手指を殺菌・消毒することが重要。そこで消費者との接点の最も多いスーパーマーケットやドラッグストアの店頭入り口付近で、消費者にアルコール類を揃えた『玄関消毒』のコーナー化を提案しています」と力を込める。
小売店が店舗入り口に「玄関消毒」をコーナー化するメリットは非常に大きい。消費者に家庭内感染を防ぐ有効な手段となる「玄関消毒」、「店に入る前の入り口でのアルコール消毒」の両方で手指消毒をする必要性を訴求。その結果、玄関と店前の両方でアルコール消毒を促して感染症拡大の予防を徹底することに加え、感染対策商品を家庭内で複数個を置いてもらい、販売量拡大につなげる施策だ。この店頭露出を効果的に高めるため、サラヤでは「玄関消毒」コーナー用の販促のボードやPOP、エンド什器なども用意している。
中でもサラヤが「玄関消毒」コーナーで提案するのが、感染対策の速乾性手指消毒アルコール「ハンドラボ」シリーズだ。サラヤのアルコール消毒剤が優れている点は、医療現場や食品加工など厳しい衛生管理が求められるプロの現場でトップシェアを誇り、業務用分野で培ったノウハウを反映した有効性の高い商品を一般消費者向けに開発していることにある。リン酸でpHを酸性にし、有効成分の効果を高め、従来のアルコール消毒剤では十分な効果がないとされてきたノンエンベロープウイルス(脂質性の膜がないウイルス)を含む幅広いウイルスや細菌に効果があるので通年利用に最適だ。
また有効成分の働きを妨げない保湿成分も配合し、手肌が荒れないやさしい処方となっていることも、このコロナ禍で増えた手荒れに悩む消費者に選ばれる理由の1つだ。その性能の高さと手肌へのやさしさから妊婦や小さな子供を持つ母親の間で口コミが広がり、情報感度の高い女性に幅広く浸透。実際、昨年も育児メディアが実施した母親を本当に助けてくれるアイテムを母親が選ぶ「ママタスアワード」の「ママ安心賞」、「人気育児雑誌が選ぶ子育てトレンド」の「ペアレンティングアワード」のダブル受賞に輝いた。
〝変身ボトル〟がSNSで拡散、消費者が高く評価
「ハンドラボ」は玄関で使えるように容器のデザインにもこだわっている。手指に使えるさらっとした使い心地の「ハンドラボ 手指消毒スプレーVH」、低粘度ジェルの「同VS」をラインアップ。店頭で商品の特徴が目立つよう作られたパッケージラベルを購入後は、ボトルからはがすことによってシンプルボトルに変えられる〝変身ボトル〟を一昨年秋に採用。家庭の玄関やインテリアに置くのに、より馴染むデザインに変更した。
サラヤはウェブや店頭を通じて〝変身ボトル〟を訴求。その結果、認知度も徐々に広がってきた中で、SNSを起点に大規模拡散され、一般消費者からも高い評価を得た。「1月末に一般消費者がツイッターで〝変身ボトル〟をツイート。それに対しリツイート2万件、11万人以上が『いいね』と反応。ウェブで約4000万リーチに達するなどバズっています」(山田本部長)。これがテレビ番組やネットテレビ、ヤフージャパンのトップニュースなど各メディアにも取り上げられて話題となった。
この冬には外出先でも手指消毒したいニーズに応えた「ハンドラボ 手指消毒スプレーVH携帯用」も新登場。こちらもすっきりスリムなシンプルなデザインの30mlの携帯用で、スマートに手軽に持ち運べるのが特徴だ。さらに食器や調理器具、手すりなどを除菌する「SARAYAウイルス細菌除菌スプレー」もラインアップ。食品周りの器具にも使えるように食品添加物を使用しているのでキッチンで安心して使用できる。パッケージもシンブルボトルに変わる〝変身ボトル〟を採用し、リビングや台所の使用に最適だ。
サラヤではプロの現場で培った感染対策のノウハウを一般家庭に啓発。医師が監修した業務用の「感染対策ポケットガイド」を家庭用版に内容を変えて新たに発行した。手指消毒の必要性を伝える「玄関消毒」提案を起点に、家庭内感染予防のため一層力を入れていく構えだ。