若年女性のニーズを捉え売り上げが急伸長

 低糖質商品のマーケットがダイエットユーザーに支持され拡大している。中でも日本人の主食であるご飯は、糖質量が多く、食後の血糖値への影響も高い食品であることから、「糖質量を抑えたご飯」が求められてきた。

 こうした「低糖質ご飯」を求めるダイエットユーザーのニーズに応えたのが、サラヤの「へるしごはん」だ。もともと糖尿病者・予備軍に向けて開発したものだが、白米と比較し、1食当たりカロリー35%オフ、糖質36%オフに加え、食物繊維は9倍の量を実現したことで、ダイエットユーザーにも支持されるようになった。ご飯を食べないという無理な糖質制限の食事ではなく、健康的にダイエットをしたい若年女性と40代女性を中心に支持を集め、毎年2桁伸長している。

 2013年に発売された「へるしごはん」は、研究員が試行錯誤を重ね、特別品種の高アミロース米と、血糖値への影響の低い特別な「大麦」と「うるち米」の3種をサラヤのオリジナル比率で配合。さらに大麦は、米粒サイズまで削るというこだわりで、食感や見た目などバラツキがないように徹底した。その結果、「白米と変わらないおいしさで、カロリーも糖質も抑えられる」という口コミで認知が広がり、糖尿病者層や、その予備軍の間でユーザーを着実に獲得。病者用宅配食などでも採用され、そのおいしさと機能の認知度がさらに高まり、スーパーマーケットやドラッグストアなどの売り場にも陳列が広がった。直近では一般家庭用の売上構成比が上昇し、18年から倍以上に売り上げが急拡大している。


パックご飯「へるしごはん」(左)、「へるしごはん おいしい雑穀」(右)

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