ローソンがPBを今春から新たなパッケージに変更し、3月から徐々に店舗への導入を始めている。パッケージ変更に合わせて個別ブランドのロゴデザインも変更した。従来からあるPB「ローソンセレクト」の中身や価格は変えずに、菓子や冷凍食品などの食品全般の約600品目を「エル マルシェ」(冒頭写真)に、牛乳や卵などの日常必要な食品とティシュ、石鹸などの日用品の約80品目を「エル ベーシック」にパッケージ名をそれぞれ刷新した。ローソンセレクトに変わるPBの統一のブランド名については未定だ。

五つのローソンロゴに「Lロゴ」を取り込んでブランドの統一感を出した

「エル マルシェ」は、ベージュを基調に従来のパッケージにあった大きな食品の写真イラストを外し、優しい印象のフォントとともに、中身や原材料などがわかる手描きのイラストを採用した。

「エル ベーシック」は食品がベージュ基調、日用品がグレー基調で、購入後に冷蔵庫の庫内やインテリアに馴染むようなオシャレなデザインとなっている。価格や商品説明をパッケージから外し、内容を示すイラストだけをあしらった。商品名には日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語を記載した。どちらも優しく可愛いらしいデザインに変更することで、女性客を中心とした客層を取り込む狙いもある。

エル ベーシック

 また主要ブランドの5つのロゴ「ナチュラルローソン」「マチカフェ」「ウチカフェ」「からあげクン」「おにぎり屋」はブランド名を残しつつも、統一感を持たせたデザインに変更。ローソンのミルク缶ロゴとローソンの「L」を合わせた「Lロゴ」をそれぞれのロゴの中に取り入れ、ローソンブランドとしてのつながりを持たせた。

 これらデザイン作成にあたっては世界的デザイナーの佐藤オオキ氏を中心に設立されたデザインオフィス「nendo(ネンド)」をパートナー企業として迎え、ネンドが考案したデザインをパッケージやロゴに採用した。また今回店舗にはネンドがデザインした新型コロナウイルス感染防止ポスターも4月末から掲示している。

 竹増貞信社長は、「昨年からネンドさんと時代に合わせたパッケージについて、家庭に置いても優しいデザインをコンセプトに開発してきました。昨今の外出自粛でストレスが溜まっている方も多いかもしれませんが、日常の冷蔵庫内の食品や生活雑貨、当社での買い物時間では“ホッ”とした気持ちとなっていただきたい」と力を込めた。