コロナ不況業態の巻き返しなるか。5月に包括業務提携を結んだエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)とローソンは6月24日、今後の取り組み方針を発表する会見を開いた。両社は提携の狙いとして、双方の強みを生かした企業価値向上とサステナブルな街づくりの強化を標榜。五つの分野で検討部会を立ち上げ、関西圏での基盤強化を図るとした。

 中で喫緊に取り組むのが、H2Oが駅中に展開するコンビニ「アズナス」のローソンへの転換だ。7月26日から看板替えを始め、全98店を順次ローソンに切り替える。併せて、ローソン店舗と百貨店ECの連携も推進。今年度下期をめどに、阪急阪神百貨店のECで注文した商品を、全国のローソン店舗で受け取れる体制整備も進めるとした。H2Oの荒木直也社長は、「ローソンさんが展開する商品・サービスには独自性と先進性がある。コロナ禍で苦戦が続くアズナスのFCパートナーとして最適と判断した」と提携の理由を明かす。一方、ローソンの竹増貞信社長は、「生活動線のオンザウェイに店舗があることは大きな強み」とアズナスを評価。「一時期、駅中・駅前エリアの需要が低下したと言われたが、こうした立地はまだまだ磨けば輝く」と駅利用客を取り込む店づくりに意欲を示した。

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