新型コロナウイルスの震源地・中国が「抑え込み宣言」をするなか、アパレル業界では「5月危機説」がささやかれている。足元では3月16日から開催の予定だった「楽天ファッションウィーク」などのイベントが続々と中止になったが、マーケティングだけでなく根幹部分の生産・調達・販売すべてが厳しい状態にあり、それが一気に5月以降噴出しかねないからだ。

 日本で流通する衣料品は約40億着だが、そのうち中国からの輸入が約6割。当然同国の「新型コロナ抑え込み後」の生産体制が本当に回復しているかが極めて重要になるが、あるアパレルメーカーでは「工場に人が戻っても素材などが完全に揃わないため、春夏物のMD(商品戦略)計画が白紙の状態」と悲鳴が上がる。もはや「正価販売が見込める4~5月は諦めた」との声も少なくない。

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