新型コロナウイルスが日本の小売業にも影を落とし始めた。急ブレーキがかかったのがインバウンド需要だ。百貨店への影響は深刻で、2月14日に発表した高島屋の2月1-13日までの店頭売り上げは、前年比9.9%減、免税売り上げは60.4%も落ち込んだ。それ以上の落ち込みを見せたのがJ.フロントリテイリングで、大丸松坂屋百貨店の売り上げは同じく13日までで前年比21%減、免税売上高は66%減少で推移している。
しかも免税売り上げのマイナスの影響は「2月の第2週目のほうがより大きく出ている」(アナリスト)。春節が終わり、すでに訪日していた中国人旅行客が帰国したこと、また個人旅行者の減少があると見られる。中国国内での感染が収まらない限り、この状況が続く可能性は高い。