ロボットアームが出庫する無人倉庫型の調剤薬局

 広さ2畳強ほどの細長いボックスの壁には天井近くまで棚が設けられ、様々な医薬品の箱がびっしりと並ぶ。そこから、レセプトコンピュータ(レセコン)の指示を受けたロボットアームが、「ロキソニン錠60mg」、「ムコスタ錠100mg」、「ミオナール錠50mg」の薬箱を一つずつ選んで取り出し、払い出し口に投下する。ボックスの外では、これら三つの薬品名と処方する錠数を記したシートおよび処方後の薬の残量を記したシールがプリントアウトされる。薬剤師はシートに記された錠数をそれぞれの薬箱から取り出した後、残量を記したシールを箱に貼る。センサーで箱のデータを読み取った後、ベルトコンベアにのせると、それらの薬箱は再びボックス内に運ばれ、ロボットアームによって棚に戻される。


 これは、日本初の医療用医薬品の自動出入庫装置で、メディカルユアーズ(兵庫県神戸市)が昨年3月1日に大阪市内に開業した調剤薬局「梅田薬局」に導入したものだ。同社の渡部正之社長によれば、「この装置を使うことで薬剤師2人分以上の作業量を削減でき、手の空いた薬剤師を在宅調剤など付加価値の高い仕事に移すことができる」と言う。

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