米国ファンドの「サファイアテラ・キャピタル」は11月14日、伊藤忠食品に対し、伊藤忠商事との親子上場を解消し、完全子会社となることを提案したと発表した。
ファンド側は、伊藤忠食品のもつ食品卸としての競争優位性を高く評価する一方、現在の株価について適切な企業価値を反映していないと指摘。特に上場子会社として、伊藤忠食品の株式の52.46%を保有する伊藤忠商事からの一定程度の影響が、少数株主との利益相反にあたる可能性があるとしている。
そのうえで、伊藤忠商事の株式公開買い付け(TOB)による完全子会社化を目指すか、上場維持の場合は余剰現預金の相当部分(887億円)を特別配当として株主に還元すべきだとしている。
14日の報道後、伊藤忠食品の株価は前日の9250円から1万800円まで急騰。17日は緩やかに下降し、終値は1万240円となっている。(写真はサファイアテラ・キャピタルのトップページより)















