アマゾンと三菱地所は今年8月、名古屋市にアマゾンの物流拠点「フルフィルメントセンター」(FC)を新設する。同月中にも稼働を開始する予定だ。

 三菱地所の施設「ロジクロス名古屋みなと」をアマゾン専用に設計し、延べ床面積は約12万5000㎡、商品保管容量は約137万立方フィートで、アマゾンの西日本エリアで最大のFCとなる

 同FCは、地中熱空調システムや壁面設置の太陽光発電設備などを導入。施設運営に係る温室効果ガスを削減し、より持続可能な施設運営を目指す。また、低炭素コンクリートを建物の基礎およびオフィス部分に採用することで、資材の調達から廃棄に至る過程でも二酸化炭素の削減を見込む。

 アマゾンはこのほか、物流強化の施策として、今年度上期に配送拠点「デリバリーステーション」(DS)を国内に新たに6カ所新設すると発表した。

 すでに4月に「岡山南DS」と「千葉柏DS」、5月に 「福岡北九州DS」を開設。今後8月に「北海道北広島DS」、9月に「東京江東2DS「石川野々市DS」を開設予定だ。

 石川県では初めての開設となるほか、岡山南DSでは、従来の拠点に比べて、太陽光パネルの設置や高窓による自然採光の導入など、温室効果ガスの削減につながる様々な技術を導入し、オペレーションの脱炭素化を強化した

 また、より迅速に商品を届けるために、FCとDS両方の機能(商品の入荷・保管・梱包・仕分け・配送)を兼ね備えた当日配送専用の拠点も今年16拠点開設。入荷から出荷までのオペレーションを簡略化することで、最大で数万点の商品の当日配送をより多くのお客に提供することが可能となる

 このほか、午後11時59分までに注文した商品を翌日受け取ることができる配送オプションの対象地域を2025年中に順次拡大する。