お褒めの言葉を色紙、ポスターで工場に返す

 点数減を単価高が補う。日本生活協同組合連合会のコープ商品に見られる現象だ。2024年度のコープ商品の供給高前年比は101.7%、だが供給点数は97.3%で前年割れ。供給高では農畜産部の前年比109.6%の突出した伸びがあるが、これは米不足で価格が高騰した米の需要によるもの。宮田智執行役員ブランド戦略本部長は、「販売点数を落とし、売価に支えられているこの現実と、販売の現場でメーカーのNBと競合する会員生協さんのコープ商品の売り上げが横ばいということからも、(コープ商品が)良い状態とは言えない」と手厳しい見方を口にする。

 販売点数減少の主要因は、価格対応の遅れ。消費者の節約志向が高まる中で、組合員の支持を得る価格ではなかったことにある。「コープ商品はNBよりも安い。基本はそれでやっている」(松本世第二商品本部長)。ただそこに絶対的価値を置いていない。組合員の声、組合員が商品開発に参加することを大事にして、その想いをかたちにと、安全・品質、おいしさ・使いやすさ、社会やくらしに貢献、利用しやすい価格、分かりやすい情報の五つを開発の基本に掲げている。

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