価格の理由を説明し、納得につなげる

 イオンのPB「トップバリュ」の支持が高まっている。ニーズを捉えた開発や継続的な商品の磨き込みに加え、お客の共感を呼ぶコミュニケーションが認知率・定着率の拡大に寄与。「トップバリュのことを〝自分のブランド〟だと思ってくださるお客様が増えてきた」(森常之イオントップバリュ副社長)ことが、足元の一段の成長につながっている。

 トップバリュは2024年度、グループ計で1兆983億円を売り上げ、前期比8.3%増の成長を遂げた。トップバリュにはメインストリームの「トップバリュ」、手頃な価格の「ベストプライス」、オーガニックなど自然や環境に配慮した「グリーンアイ」の3つがあるが、中で成長を牽引しているのがベストプライスだ。他2ブランドの推移も堅調ながら、ベストプライスを切り出した売上高の伸長率は110%台後半と一頭地を抜く。これにDS専用商品の売上高を足し合わせると、食品PBにおける構成比は5割近くに達し、メインのトップバリュを上回るほどとなっている。

 物価高で手頃なPBが選ばれやすくなっている向きも当然あるだろう。しかしベストプライス好調の背景には、昨年10月から展開する「コツコツコスパ」と銘打ったコミュニケーションがお客に響き、共感を得ていることも大きいとイオンは見ている。

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