エスビー食品は消費者のライフスタイルの変化に伴うニーズの多様化に対応し、同社ならではの強みを生かした価値提案を強化する。2026年春夏商品は、新商品22アイテム、リフレッシュ品50アイテムの計72アイテム。発売後の1年間の売り上げ目標(小売りベース)は約286億円を掲げている。

60周年の「ゴールデンカレー」を香りを追求したパウダールウに

 即席カテゴリーでは、「ゴールデンカレー」シリーズから「極める黄金の香り ゴールデンカレーパウダールウ」を発売する。「ゴールデンカレー」は、日本初の国産カレー粉の製造に成功したエスビー食品が、「スパイスが効いた香り高い本格的なカレー」を自宅で楽しめる商品として1966年に発売。以来、時代のニーズに合わせて進化を続け、60年にわたり愛されてきたロングセラー商品だ。

 同社が直近行った調査によると、消費者が新しい即席カレーに対して最も求めているのは「よりスパイスの香りが効いた味わい」であり、購入時にはメーカーやブランドを重視している。一方で、同社独自の製法によるパウダールウタイプの商品は、本格的な味わいや香り立ちの良さから評価を得ており、リピート意向は8割を超えている。

 その親和性を踏まえ、発売60周年を迎える定番ブランド「ゴールデンカレー」を今回パウダールウで提案する。35種類のスパイスとハーブを使用し、その一皿あたりの構成比は固形ルウの約1.5倍(※「ゴールデンカレー中辛」比)。また小麦粉を使用せず軽やかな後味を表現しながら、強焙煎したカルダモン・コリアンダー・クミンを後から混合することでスパイスの香りがダイレクトに伝わるようにした。さらにテンパリングで香りを引き出したスパイスと油を使用し、香ばしさを格上げしている。独自のパウダールウ製法を用いることでスパイスとハーブが織りなす「黄金の香り」に徹底的にこだわったカレーに仕立てた。

 そのほか、パウダールウは調理時にさっと溶けやすく、油脂が少ないので、洗い物がしやすいのもメリットだ。適量調理にも対応しており2皿分×4袋入りの小分け仕様で、少人数家庭でも必要な分だけ手軽に調理できるようになっている。

 プロモーションでは、60周年を訴求する店頭向け販促物を用意し、3月から記念キャンペーンを実施する。ロングセラーブランドとパウダールウ製法を掛け合わせた新たな価値提案により、底堅い需要が見込まれる米食シーンの満足度向上も図りながら市場の底上げにつなげていく。

「極める黄金の香り ゴールデンカレーパウダールウ 中辛」

冷凍フライドポテトの需要拡大に合わせたシーズニング

 香辛料カテゴリーでは、子育て層を中心に需要が伸びている冷凍フライドポテトのアレンジ提案として、シーズニング「ポテシャカミックス」を新たに投入する。加熱した冷凍フライドポテトにまぶすだけでいつものポテトがさらにおいしく、楽しく味わえ、メリハリ消費の中で内食のマンネリ感を手軽に解消する。

 ラインアップは、「BBQ」と「のり塩」の2種類。「BBQ」は醤油の香ばしさにトマトの風味を重ね、アクセントとしてガーリックの香りと赤唐辛子、ブラックペッパーを効かせた。「のり塩」は青のりとあおさの豊かな風味に、辛みの少ない赤唐辛子を加え、食欲をそそる味わいに仕上げている。パッケージにはファスナー付き袋を採用し、1袋で冷凍フライドポテト250~300gを約3回分楽しめる。用途やシーンに合わせて好みの量を使える点も便利だ。

 販促面では、関連販売用のPOPを用意するほか、SPICE&HERBシーズニングシリーズの「韓国風チーズポテト」や「ケイジャンポテト」などと合わせた冷凍食品売り場での什器展開を提案する。2026年は世界的なスポーツイベントもあることから、テレビ観戦のお供としての食シーンでも訴求し、シーズニング市場の活性化を目指す。

「ポテシャカBBQミックス」「同のり塩ミックス」

「李錦記オイスターソース」から減塩タイプが登場

 中華調味料ではオイスターソースの元祖となる李錦記ブランドから新たに減塩タイプを発売する。オイスターソースは1本で本格的な中華の味付けができる手軽さが評価され市場が好調に推移している一方、健康志向の高まりから減塩タイプへの関心も高い。

 新商品の「李錦記オイスターソース減塩(チューブ入り)」は、牡蠣エキス本来の旨みを楽しめる独自の調合により、通常タイプ(チューブ入り)に比べて塩分を25%カットしており、手軽に料理の減塩ができる。

 さらに今回は、使用時の不満の解消にも対応した。液だれを防ぐ逆止弁ノズルを採用したキャップにより、使用後の容器をより清潔に保てるようになり、片手で開閉しやすいワンタッチ仕様で、調理時の利便性の向上も図っている。

 ラインアップ追加に合わせ、オイスターソース総合の販促も実施。昨年、俳優の高橋克典氏を起用して立ち上げた「李錦記オイスターソース党」プロモーションと連動し、高橋氏のほか、有名中華料理店のシェフが出演するウェブCMを投下するなどして、ブランドの認知拡大を図る。また減塩タイプでは店頭用のPOPを用意し、肉じゃがや照り焼きチキンなど、中華以外の相性の良いレシピを具体的に提案することでその汎用性を訴求していく。健康対応と使用時の不満解消により、オイスターソースの利用機会をさらに広げていく考えだ。

李錦記「オイスターソース減塩(チューブ入り)」「オイスターソース(チューブ入り)」

ブランド価値を追求する名店監修パスタソース

 パスタメニューの喫食手段が多様化する中、高価格帯のレトルトパスタソースには価格に見合った本格的な味わいや特別な価値が求められている。

 そのような環境の中、信頼できるおいしさが支持されている「予約でいっぱいの店のパスタソース」シリーズ8品をリフレッシュする。発売25周年を迎えるにあたり、味わいのブラッシュアップを図るとともに、白を基調とした華やかなパッケージに刷新。イタリアンの名店「ラ・ベットラ」の落合務シェフが監修した確かなおいしさと、自宅に居ながらにして名店を訪れているような世界観の訴求にさらに磨きをかけた。

 4月には新CMを投入し、それに連動する形でウェブCMも展開する予定だ。「名店のこだわりの味を手軽に楽しめる」という魅力を一層追求し、より多くの消費者に選ばれるブランドへの進化を目指す。

予約でいっぱいの店のパスタソース 「ボロネーゼ」「うにのクリームソース」

 消費者の節約意識が高まる中、内食ではこだわりと簡便性を両立しながらメリハリ消費で閉塞感を軽減する傾向もあるなど、個々人の食シーンは変化と多様化が進んでいる。エスビー食品はスパイスとハーブの強みを基軸に、ニーズに応じた価値提案を強めることで、内食市場のさらなる活性化を図っていく。