訪日外国人は年間4000万人超の過去最高更新が確実。だがなぜか、百貨店の苦戦が続く。この7月も百貨店の免税売上高は前年同月比で約36%の大幅減。これで5カ月連続の大幅マイナス。「中国団体旅行客が昨年の円安で他国より30%程度安くなった高級ブランド品を買い漁った分が剥落したのが主因。中国元が昨年比10%程度下落、高級ブランドも値上げをしたことで百貨店の優位性は消えた」(流通アナリスト)
だが、苦悩する百貨店を尻目にPPIH傘下のDS「ドン・キホーテ」は絶好調だ。すでに年間免税売上高は百貨店首位の三越伊勢丹ホールディングス(HD・1342億円、冒頭写真)を300億円以上上回る1700億円規模で「免税売上高日本一」。6月には東京・新宿東南口と沖縄にインバウンド特化型の店舗も開店。「圧縮陳列」で一見の客がすぐに購買できるようにするだけでなく、「SNS専門チーム」が各国著名人やインフルエンサーの発信をこまめにチェック。先回りして流行をとらえる情報収集もかかさない。