「これから米国は関税の影響で必ず不況になる。そうすれば為替は来年1ドル130円台、再来年は130円を切るかもしれない。不況が来るまでチャンスを待つ」。家具最大手ニトリホールディングス・似鳥昭雄会長の発言が久しぶりに波紋を広げている。長らく円高を待っている似鳥氏だが「待ち人」は来たらず。昨年は逆に大幅な円安に振れた。今年は懲りて1ドル147円65銭で為替予約したが、ここへ来て「円高への匂い」=チャンスを嗅ぎ取ったようだ。
だが第1四半期(4~6月期)の同社の業績は売上収益2316億円(前年同期比0.7%減)、純利益261億円(同2.2%減)。6月末の店舗数は1038(うち海外199)と期初から10の純減。通期目標(売上収益9880億円、純利益940億円)の目標こそ変えていないが、一言で言えば「内憂外患」だ。