ニトリは在宅勤務や外出自粛などの追い風を受けて、以前にも増して快進撃が続いている。前期決算では34期連続で増収増益を達成。利益が出すぎるということで、決算賞与を40億円増額、不祥事リスクの引当金計上、美術館や京都大学への寄付などで200億円ほど利益を削り、可能な経費をすべて前倒し計上しても、当期純利益は200億円弱も計画値を上回った。まさに我が世の春を謳歌している。
そんなニトリが外食へ進出を決めたことが話題になっている。最近はアパレルや外食など色々な分野に手を染めている。昨年争奪戦を展開し手中にした島忠は本業と親和性があり、納得できるところもあるが、他の事業は異質のものなので、選択と集中で本業に力を入れるべきではないかとの声がステークホルダーから聞こえてくるが、似鳥昭雄会長は柳に風と受け流す。10年後の目標である3000店舗、売上高3兆円を達成するには家具、生活雑貨やホームファッションだけでは難しく、「チェーン展開でき、将来性が見込める事業であれば、M&Aも活用しながら様々な領域に進出する」(似鳥会長)方針だ。