「9月ではなく、せめて期末まで為替予約すべきだった。会社始まって以来の失敗だ」。7月1日の決算発表時、家具・インテリア製造小売り最大手であるニトリホールディングス(HD)の似鳥昭雄会長はうめいた。

 無理もない。同社の目標は「36期連続増収増益」(23年3月期は売上高9636億円、経常利益1530億円目標、今期は13カ月の変則決算)。だが22年3~5月期は売上高こそ2166億円と微増収だったが経常利益は369億円と前期比15%減。巣ごもり消費の反動で既存店売上高は6月まで5カ月連続減だ。同社は商品の約9割が自社製品。調達から販売まで一貫する製造小売業として原材料が上昇するインフレ下でも昨年11月から一部の生活用品を値下げし、客数増を目指した。

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