日本のアニメ・漫画市場が過熱している。〝推し活〟を目的に聖地巡礼やキャラクターグッズの購入を目指す外国人観光客が増加中だ。こうした中、「鬼滅の刃」など旬のアニメ商材を前面に打ち出す大手小売りとは対照的に、昭和の「アラレちゃん」から令和の「ハイキュー‼」まで、幅広いアニメを扱い、多くのお客に支持されているのが中古グッズショップのまんだらけだ。訪日アニメファンの旅程には必ず組み込まれ、国内全店舗を巡る熱狂的な顧客もいるほど。その集客力の秘密に迫った。
思い出の追体験ができる
まんだらけ中野店
東京・中野の「まんだらけ本店」。店内には古本屋特有のインクと紙の混じりあった香りが漂う。
JR中野駅から徒歩5分、商店街のアーケードを抜けた先にあるのが、サブカルチャーの聖地「中野ブロードウェイ」(東京都中野区)だ。地下には西友も入る商業施設だが、1~4階の多くを占めるのがまんだらけ。アニメや漫画など、ジャンルごとに特化した店舗の数はなんと約30店。国内外のオタクたちの憧れのスポットとなっている。