「伝統的酒造り」のユネスコ無形文化遺産登録を契機に、日本酒への関心が国内外で高まっている。こうした追い風を受け、飲み比べを行う店舗が増加中だ。中でも東京・銀座の商業施設GINZA SIXの地下2階に店を構える「IMADEYA GINZA」は、都市型の高付加価値店舗として海外富裕層の需要を着実に取り込んでいる。かつては土産物として〝買って帰る〟だけだった日本酒は、今や現地で味わう〝文化体験〟へと変貌を遂げている。

角打ちカウンターはちょっとした異文化交流の場

「最初に来てくれたお客様には、まずカウンターで『どんなお酒の味わいが好きですか』と聞きます。わからないとなれば、『どういうワインが好きですか』と世界共通のワインを例に挙げて好みを探る。それをヒントに好みそうなお酒を少し飲んでもらって、購入につなげていく。恐らくそこまでする酒屋さんって他にないですよ」。ソムリエ資格を持つ片岡昌弘・IMADEYA GINZA SIX店長は、そう言って胸を張る。  

 IMADEYA GINZAは、日本の酒文化の発信拠点として、蔵元直送の日本酒や本格焼酎、日本ワインなど約1200種類を扱う。GINZA SIXの主要顧客層である富裕層に照準を合わせた高価格帯の商品を軸に据えた品揃えが特徴だ。中でも訪日客から関心の高い日本酒については、壁面全体を活用したフェース展開により、圧倒的なラインアップを打ち出している。

BtoC営業部 IMADEYA GINZA SIX店長・片岡昌弘氏

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