コロナ前、家電量販店で外国人に人気だったのは温水便座や炊飯器。だが今、売れ筋は美容家電へと広がっている。ヤマダデンキは、日本製家電の信頼性を〝試して確かめる〟体験の場を整え、〝安心して選べる品質〟を付加価値として届けていく。

地下1階フロアで訪日需要をまるごと取り込む

 ヤマダデンキの「LABI池袋本店」(東京都豊島区)。地下1階に降りると、目に飛び込んでくるのはナノケアドライヤー、フェイススチーマー、美顔器ローラー、光脱毛器などの美容家電群だ。その一角では、若い中国人カップルが“美容シャワーヘッド”を手に取り、角度を変えては商品を興味深そうに見比べている姿もある。

 同店は、総売り場面積約5000坪を誇るヤマダデンキの旗艦店。地下2階〜地上6階の8フロア構成で、「三世代が楽しめる品揃え」「体験・体感型の売り場」「情報発信」の三つをテーマに、今年9月にリニューアルオープンした。家具・インテリアは近隣の「IDC OTSUKA」に集約し、主力の家電の品揃えを従来比で約5割拡大。真向かいの「西武池袋本店」に出店予定のヨドバシカメラを見据え、先手を打った。

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