作業服最大手ワークマンが「夢から覚めた――」。2025年3月期は3期ぶりの増収増益(チェーン全店売上高1831億円、営業利益243億円、1051店)になっただけでなく、既存店も6月まで4カ月連続で増加するなど、業績回復が一段と鮮明になっている。
もっとも大きいのは2020年にコロナ禍の中で出店した「#ワークマン女子」の失敗を認め、「ワークマンカラーズ」へリブランディングすることで当面の決着をつけたことだ。店舗名に「女子」をつけ、女性向け商品と男女兼用商品で売り上げ6割に挑んだが見事なまでに失敗。カラーズでは男女比率1対1に改め、カジュアル、ファミリー層向けの商品に変更。「比較的都心部にいる『アクティブな女子』という幻影を追うのをやめ、商圏人口3万~7万人の地域に出店を絞り、事実上のライバルを女性客が中心のしまむらに据えたことでようやく形ができてきた」(流通アナリスト)