インバウンドは水物。小売業の中でもとくに生活に密着した業態ほど、そうした目で見ている企業がいまだ少なくない。
そんな中、セブンイレブン・ジャパンがインバウンドの取り込みに本腰を入れ始めた。「インバウンドの理解は本部も加盟店もまだまだ。ただ現場では相当な可能性があると気づき始めている」(吉村浩司・オペレーション本部オペレーションサポート部オペレーション情報副総括マネジャー)。新たな伸び代を前にセブンの変化対応力が問われている。
日販が前年比で2ケタ増から2倍の店が出現
大阪市の繁華街にあるセブンイレブン。店に入ると目に飛び込んでくるのがエンドにずらりと並んだセブンプレミアムの「チョコっとグミ シャインマスカット味」だ。セブンプレミアムの「シュガーバターの木 キャラメルブリュレ味」もある。いずれも訪日外国人に人気の商品だ。
前期のセブンイレブンの平均日販はおよそ横ばいで推移した。その中で2桁成長、中には日販が2倍になった店も出るほどの地域がある。大阪市内中心部だ。押し上げ要因はインバウンド。だが吉村副総括マネジャーは、「訪日客がたくさん来ているからが理由ではない」と強調する。観光庁によれば宿泊客は東京のほうが断然多い。にもかかわらず大阪の売り上げが跳ねた理由は、「インバウンドを受け入れ、売り方を変えたからだ」と説明する。