セブン&アイ・ホールディングス(HD)は1月6日、井阪隆一社長の年頭挨拶を公表した。

 井阪社長は、ここ数年の気候変動やパンデミック、地政学的リスクなどによって生じている人々の暮らしやビジネスの変化に触れ、ニーズ対応の重要性について言及。また、国内の人口減少・少子高齢化への対応として、人財確保や魅力的な雇用環境の創出が小売業の課題であると述べた。

 その上で、昨年4月に発表したグループの新体制について改めて説明。コンビニ事業を中心としたセブンイレブン・コーポレーション(仮)では、グローバル市場でダイナミックな成長を図ること。スーパーストアおよび専門店事業(SST事業)を統括するヨークHDでは、国内市場でよりきめ細かな成長戦略と構造改革の完遂を目指すこと。そして金融関連事業では、金融と小売業の連携を深化させることで、自主的・自律的な成長を目指すとした。

 また井阪社長は、体制が変化しても、「常にお客様の立場に立って、新たな体験価値を提供することで、国内外の地域社会に貢献する」基本姿勢や、「信頼と誠実」の社是にのっとり、お客に利便性や満足感を提供し続ける点は変わらないと強調。社会の「なくてはならない存在」になるべく、商品開発、店づくりなどあらゆる面で、今後もグループ連携を深めていく姿勢を示した。