イオンリテールは11月1日、ダイエーが運営する近畿地方の3店を来年3月より順次承継すると発表した。
ダイエーのおおとり店(大阪府堺市)、東大阪店(同東大阪市)を来年3月1日に、西宮店(兵庫県西宮市)を来年4月1日に承継する。おおとり店、東大阪店は来年1月末に、西宮店は2月末に休業期間に入り、改装作業などが行われる見込み。再オープンは承継後とみられる。
ダイエーは2015年にイオンリテールの完全子会社となって以降、首都圏・京阪神に特化して店舗を展開。強みである「食品」に経営資源を集中し、店の提供価値を高めてきた。イオンリテールはこの度の承継について、「多様かつ変化し続けるお客様ニーズに応えるため」とし、「大都市圏の市街地に立地する3店をイオンリテールが運営することで、イオングループの店舗資産のさらなる有効活用を図り、お客様への提供価値を高める」としている。
関西では目下、オーケーを始めとしたエリア外企業の参入が相次いでいる。今回承継が発表されたダイエー店舗も競争環境が激しいエリアにあり、例えばダイエー東大阪店は、北西2.5kmの位置にオーケー関西1号店・高井田店が今年11月26日にオープン予定。また、ダイエー西宮店も、北東2kmの位置にオーケー関西2号店・西宮北口店が来年1月下旬にオープン予定だ。
ダイエー西宮店は一昨年に大型リニューアルも行われた旗艦店だが、こうした環境変化に鑑み、もう一段の競争力強化が必要との判断があったとみられる。今後の競争状況によっては、この先もダイエーからイオンリテールに承継される店舗が出てくる可能性もある。