イオンリテールは10月1日から、同日より刷新される東京都の「家庭のゼロエミッション行動推進事業」に参画する。都内の「イオン」「イオンスタイル」など14店舗にて、対象の省エネ性能家電を東京都在住のお客に販売する際に、即時値引きを開始する。

 東京都が推進する「家庭のゼロエミッション行動推進事業」は、2030年までに温室効果ガス排出量を2000年比で50%削減する「カーボンハーフ」の実現に向けて、家庭の省エネ行動を促すことを目的とする事業だ。

 旧制度では、都民が各家庭で設置済みのエアコンや冷蔵庫などを省エネ性能の高い製品に買い替える際、製品購入後にお客自身が直接、東京都に申請することで、商品券などに交換可能な「東京ゼロエミポイント」が付与されていた。だが、10月からは新制度に移行され、お客による東京都への申請作業は不要となり、事業に参画する小売店舗で、お客が省エネ家電を買い替え購入する際、会計時に即時値引きが受けられるようになった。 また新たに、エアコンと冷蔵庫については「新規購入」も対象となった。

 対象商品は「エアコン」「冷蔵庫」「給湯器」「LED照明」の4品で、製造年から15年以上経過した長期使用家電からの買い替えだと値引き率が上がる仕組みだ。

 例えば、イオンのみで取り扱っているという「日立」の冷凍冷蔵庫(540L 6ドア)は本体価格21万7800円(税込み)だが、通常買い替えだと2万6000円の値引きに対し、長期利用買い替えだと4万円が値引きされる(10月1日時点)。同商品の場合、新規購入は値引き対象外となるが、新規購入でも、5000円や1万円が値引きされるエアコン、冷蔵庫もある。

画像左、「日立」の冷凍冷蔵庫(540L 6ドア)は本体価格21万7800円(税込み)

 同日開催された発表会で南関東カンパニーの住居余暇部山田高政部長は、「現在の対象店舗は、東京都の店舗だが、事業者登録をしている店舗であれば、今後千葉や埼玉、神奈川の店舗まで拡大する」方針を明らかにした。また、展開する14店舗での対象商品の売り上げを「前年比で10倍にする」(山田部長)という目標も示した。

 現在販促は、各店舗のホームページでウェブちらしを配信するほか、対象店舗の売り場でパネルやPOPを大きく打ち出し、同キャンペーンの認知拡大を図っている。

 対象店舗の売り場の一つ、イオンスタイル品川シーサイド(東京都品川区)では、大型パネルでの訴求を行うほか、PB「ホームコーディ」やイオン専売品の商品などを打ち出し、低価格の冷蔵庫や照明器具をアピールしていた。

イオンスタイル品川シーサイド(東京都品川区)の3階の住居余暇売り場