イオンリテールは7月19日、ショッピングセンター(SC)の「そよら成田ニュータウン」(千葉県成田市)をオープンする。1992年に開業し、今年2月末に閉店したイオングループ最後の百貨店業態の「ボンベルタ成田」からの転換で、「そよら」としては千葉県初出店となる。

 そよら成田ニュータウンから直線距離で3.2km北東には広域型SCのイオンモール成田もあるが、「そよら」は日常のニーズに応える近隣型SCとして差別化を図る構え。

 そよら成田ニュータウンは、5階建ての本館と3階建てのアネックスの2棟で構成され、約3万5730㎡の売り場に80店舗が出店する。

 核店舗の「イオンスタイル成田ニュータウン」は、足元の30代~40代の子育てファミリーをメインターゲットに据えた商品やサービスを展開する。

 食品売り場では、銚子漁港で水揚げされた水産物の品揃えを充実。土曜日には、漁港から生まぐろやかじきなどの旬の鮮魚を直送、午後の目玉商品として対面販売するほか、鮮魚の素材を使った寿司やフライなども多数取り揃える。

 惣菜は、対面で量り売りをする「リワードキッチン」に加え、ピザの専門店業態「ピッツァソリデラ」も導入するほか、店内手作りのクレープやプリンなどもラインアップ。冷凍食品は、素材から人気店メニュー、スイーツまで1100品目を取り揃え、タイパニーズに対応。酒売り場では、地元の日本酒やワインも導入したほか、缶チューハイなどのRTDも330品目をラインアップした。

 銘菓ギフトでは、ボンベルタ時代からの31品目に加え、銀座あけぼのやロイスダールなどの銘菓、さらには地元成田のケーキ店「ラ・クレマンティーヌ」のケーキなども新たに取り扱う。

 そよら成田ニュータウンでは、食品フロアに隣接して、肌着などの日用衣料品や医薬品・化粧品・文具など購買頻度の高い商品の売り場も設けた。とくに、近隣には八つの小学校があることから、文房具売場の6割をスクール用品に充てるほか、赤白帽や上履きなども品揃え。イオン薬局では、処方薬のオンライン服薬指導や自宅への配送サービスも実施するほか、血圧計や体組成計などの計測機器も設置し、お客の健康管理の側面支援も行う。

 専門店では、小さな子どものいる家庭向けに、イオンファンタジーが手掛けるプレイグラウンド業態の「ちきゅうのにわ“ぽっぷ”」やゲームコーナーの「GiGO」、カプセルトイの「GORON!」などの専門店も導入する。さらに100円ショップのダイソーは、基本の「ダイソー」業態に加え、「Standard Products」「THREEPPY」も成田初の業態として出店する。

 このほか、衣料品・雑貨では、ボンベルタ時代からの六つのブランドが“ボンベルタストリート”としてリニューアル出店の予定だ。

 新たなテナントに、ボンベルタ時代からの店舗も差し込みながら、地域に根差したSCを目指す。