ウォルマート傘下の倉庫型大型スーパー「サムズクラブ」は、専用モバイルアプリに商品のディスプレイ広告を導入して、レジのいらない「スキャン&ゴー」機能を進化させる。広告主に向けた「サムズクラブ・メンバー・アクセス・プラットフォーム(MAP)」を統合し、買い物をしながらより多くの商品が簡単に見つけられるようになる。

 スキャン&ゴーは、過去3年間で利用率は50%増加しており、会員の3人に1人が定期的に利用している。顧客ロイヤルティを測る「ネットプロモータースコア(NPS)」では常に90を超えている。

 今後はMAPの行動履歴測定機能を活用し、店舗内での会員のショッピング行動や広告のパフォーマンスを測定。広告主がより多くのサムズクラブ会員にリーチし、購入頻度を高めるのに役立てる。

 オプトイン(事前許可)した会員は、各新商品のスキャン後に自動的に更新されるカートページ上にディスプレイ広告が表示される。チェックアウトする前に商品を発見する手助けとなるこの機能により、広告主は購入タイミングで会員にリーチできるため、関連商品やハロ商品(連想商品)を増加させる可能性が増やせる。

 広告主に対しては、広告費用対効果(ROAS)、クリック率(CTR)、増加売上、コンバージョン率などの測定可能な結果が提供される。サムズクラブ副社長兼CGO(チーフグロースオフィサー)のダイアナ・マーシャル氏は「広告が適切なタイミングで適切な会員に届くことを担保して、顧客満足度を維持しながら広告主の目標達成を支援する」と述べている。