ウォルマートが、小売業向けのデータ分析サービス「ウォルマート・ルミネート」をまた一歩、進化させる。これまでサプライヤーは消費者の「購入後」のデータを分析することが中心だったが、これからは「購入前」についても詳細な分析ができるようになる。
ウォルマートの事業部門でデジタルのリアルタイムデータを蓄積してきたウォルマート・データ・ベンチャーズが、ルミネートの新しいセルフサービス・インサイト・ソリューションである「デジタル・ランドスケイプ」のベータ版を6月5日に発表した。
サプライヤーは購入者の意志決定までの流れ(カスタマー・ジャーニー)に沿って購買意欲を喚起し、検討を促す新たな小売戦略を検討することができるようになる。具体的には、①顧客がどこから商品を探し始めるか、②顧客が商品を見つけるタイミング、③カテゴリー内の他の商品との比較検討、④顧客が最終的に購入までの道のりはどのようなものか、といった学びが提供される。
こうした日々のエンゲージメント傾向を分析し、通販サイト(Walmart.com)やモバイルアプリでの検索から外部の検索エンジン、ソーシャルプラットフォームなどのソースを追跡することで、サプライヤーは広告宣伝費などのリソースをより適切に配分し、リーチを拡大し、キャンペーンの効果を向上させることができる。
デジタル・ランドスケイプは今夏後半から一般提供を開始予定だ。