セブンイレブン・ジャパンは7月4日、店内で焼いたピザを「7NOW」で配達するサービスを拡大すると発表した。新登場の出来立てメニューを宅配サービスに乗せることで、お客の認知を高め、新たな需要獲得にもつなげる。
セブンイレブンの焼き立てピザは、2月に新コンセプト店(SIPストア)としてオープンした松戸常盤平駅前店(千葉県松戸市)で初導入した。その後リニューアルし、現在首都圏の30店で展開。味種は「マルゲリータ」(冒頭写真左、税込770円)と「照り焼きチキン」(写真右、880円)の2品を用意している。
売り上げが好調だったことから、8月には北海道・九州も含む全国約200店にピザ販売を拡大する。併せて「7NOW」でも注文できるようにし、宅配ピザの需要も探っていく。
商品本部 次世代商品開発の赤松稔也シニアマーチャンダイザーは、「焼き立ての提供は我々が今までやりたくてもなかなかできなかったところ。そこに今、本当においしい商品ができ始め、お客様に届けるインフラも構築され始めた。お客様の反応を見ながら、ピザを皮切りに焼き立てメニューは今後さらに広げていきたい」と意気込みを語った。
セブンイレブンが自社で展開する配達サービス「7NOW」は現在1万2000店で実施している。これも8月には1万6000店に拡大し、24年度中には全国約2万店で利用できる体制が整う予定だ。アプリやウェブサイトを通じ、店舗にある約3000品を注文可能。配送はセブンイレブンが契約する配送事業者や店舗の従業員が担い、配送料金は110〜550円かかる。2023年度の売り上げは前年度の3.6倍で推移している。今回、宅配のイメージが浸透しているピザをラインアップすることで、「7NOW」の利用拡大も狙う。
企画本部 ラストワンマイル推進部の由井大輔マネジャーは、「ピザだけでなく、セブンイレブンの様々な商品を併せて届けられるのが『7NOW』の強み。既存の店舗を在庫拠点として活用することで、全国津々浦々に届けるデリバリーを広げていく」と話した。