実質消費指標は軒並み弱含み

 日本銀行の消費活動指数によると、インバウンド需要の影響を除く消費活動指数は、2019年第4四半期から大きく低下し、その後22年までに、名目・実質共に持ち直した。しかしそれ以降、名目指数は引き続き上昇が続く一方で、実質指数は頭打ちとなり、23年後半からは低下傾向がみられている(図表1)。改めて指摘するまでもなく、この乖離は記録的な物価高騰が要因である。

 また総務省家計調査によると、24年1〜3月期の実質個人消費は前年比マイナス1.9%となり、09年1〜3月期以来となる4四半期連続マイナスとなった。09年は世界的な金融危機であるリーマンショックに見舞われた時期であり、現在の低迷は経済危機に匹敵する深刻な状況である。

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