売り上げは振るわず値上げ効果で利益増

 ヤマナカの2023年3月期連結決算は、減収増益だった。売上高に相当する営業収益は前期比0.7%減の860億8800万円。物価上昇や実質賃金の減少による節約志向の高まりなどから来店客数が減少したことが響いた。ただ、営業利益は約25倍の8億400万円、経常利益は約5.6倍の9億6600万円と大幅に伸びた。商品の値上げ効果や、利益率の高いプライベートブランド(PB)の拡販などが寄与した。純損益は4億7100万円の黒字(前期は6億5600万円の赤字)と2期ぶりに黒字化した。

 とはいえ客数の減少が課題となっている。24年3月期のヤマナカ単体の既存店売上高は前期比0.6%減。アプリやポイント、チラシ施策などで販売促進強化に努めたが、相次ぐ食品の値上げによる物価高や節約志向の高まりで売り上げが振るわなかった。既存店客数は2.1%減。特に食品スーパー(SM)の高級業態の「フランテ」の客数は4.2%減と苦戦した。食品の値上げが続いた23年秋以降から客数は減少傾向が続いている。

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