イトーヨーカ堂は7月1日から食品・日用品の100品を平均約10%値下げする。

 イトーヨーカドー・ヨークの223店にて実施する。購入頻度の高い食品30品と日用品70品を選定し、値下げ幅は5~20%。一例として、キユーピー深煎りごまドレッシング(380ml)を税込408円から397円に、ミツカン味ぽん(360ml)を213円から203円に、カルビーじゃがりこサラダを149円から127円に見直す。日用品では歯磨き粉、ティッシュなどが値下げの対象となる。

食品の値下げ品目。購入頻度の高い調味料などを選定
菓子類も値下げする
日用品の値下げ品目

 イトーヨーカ堂の価格見直しは今年度に入って2回目。4月にも食品71品の値下げを行った。合わせると171品の価格を見直したことになる。

 値下げの原資は昨年9月のイトーヨーカ堂とヨークの合併効果だ。この間、両社は商品政策の統合を進めてきており、品揃えの見直しでデイリー・加工食品の商品数を約1割絞り込んだ。これによりトラックの積載効率アップ、配送頻度の削減で物流効率が改善。また売り場のPOPも統一するなど、オペレーション・販促面でも効率が上がっており、これを価格に還元した形だ。

 同社の西山英樹執行役員フード&ドラッグ事業部長は、「4月の値下げで対象商品の買い上げ点数アップが確認できている。特に30~40代の若年層のお客様にしっかり購入いただけている感触がある。今回の値下げで安心して買える価格の認知を一層広げ、今後は客数のさらなるアップにもつなげていきたい」と語った。

西山英樹 執行役員 フード&ドラッグ事業部長

 加えて価格政策では、低価格PB「セブン・ザ・プライス」の品揃えも引き続き強化する構えだ。シンプルな商品作りで物流・生産の効率を上げ、品質と低価格を両立した同PBは、2022年に11品を発売。今年5月時点で177品を展開している。24年度は品揃えを200品まで拡大する計画。併せてグループ計の販売金額を、今年3月時点の100億円から、今年度中に200億円超に引き上げるとした。

 イトーヨーカ堂はNBとPBそれぞれで価格対応を推進。インフレ下で節約志向が高まるお客のニーズを捉える。