ファンドから買収提案を受けているメイシーズが4月10日、リチャード・クラーク氏とリチャード・L・マーキー氏の2人の新しい独立取締役を取締役会に任命したと発表した。交渉の結果、ファンドのアークハウス・マネジメントが取締役候補の指名を取り下げた。

 発表済みの取締役会の変更も実施した。メイシーズの最高経営責任者兼次期会長であるトニー・スプリング氏が会長に就任。さらに、3月14日に発表された2024年定時株主総会での取締役に立候補していたダグラス・W・セスラー氏が独立取締役に選任された。これらの変更は、ジェフ・ジェネット氏とフランク・ブレイク氏の取締役会からの退任予定に伴うもの。

 メイシーズはファンドからの買収提案については引き続き協議を行うと表明している。クラーク氏とマーキー氏は取締役会の財務委員会に参加し、既存の責務に加えて、アークハウスとブリッジ・キャピタル・マネジメントから提出された買収提案の評価を監督し、取締役会に勧告を行う。

 両ファンドは昨年12月に1株当たり21ドルで買収を提案したが、メイシーズは拒否。その後、今年3月3日に両ファンドが1株当たり24ドルで発行済み株式のすべて(合計66億ドル)を取得するという“修正提案”を提出し、継続協議中だ。

 メイシーズの取締役会は15名の取締役で構成され、うち14名が独立取締役となる。バンク・オブ・アメリカ証券およびウェルズ・ファーゴが財務アドバイザーを、ワッチェル・リプトン・ローゼン・アンド・カッツが法務アドバイザーを務めている。