フリークアウト・ホールディングス(HD)は、2月28日、子会社のストアギークのリテールメディアサービス「ストアギークサイネージ」が、大手ドラッグストア11チェーンに採用され、チェーン横断型の広告の配信を開始すると発表した。

 ストアギークは、フリークアウトHDとリテールデータプラットフォームの運営などを手掛けるフェズとの合弁会社。リテールメディアへの関心が高まる一方で、商品棚前に合ったコミュニケーションが実施できないこと、効果検証が出来ないことなどから、メーカーによる広告活用も進んでいないなどの状況を受け、新たなリテールメディアとして「ストアギークサイネージ」を開発した。

 親会社のフリークアウトHDの持つマーケティングテクノロジーの知見やデジタルサイネージ領域のプロダクト開発力とフェズの持つリテールメディアに関するノウハウを生かしたもので、昨年10月から提供を開始している。

 今回、ウエルシア薬局、ツルハドラッグ、キリン堂、くすりの福太郎、杏林堂、レデイ薬局、新生堂薬局などの11のドラッグストアチェーンに導入が決まったことから、これら11チェーン横断型の広告の配信を開始する。

 第1弾は、オーラルケアカテゴリーに定め、メーカーに活用を提案していく。フリークアウトHDは、「これにより、メーカー様は、小売企業の垣根を越えた横断的なリテールメディアネットワークを生かし、導入店舗内の定番棚前で訴求力の高い新たなコミュニケーション施策の実施が可能になる」としている。

 導入側のウエルシア薬局の清田明信販促企画部長も、「『ストアギークサイネージ』は、店舗内でお客様の関心を引き付け、購買意欲を高めるための効果的なツール。最新の商品情報や購買情報に基づいたメッセージをお客様に合わせて表示し、顧客の満足度とロイヤルティーを高めることが可能だと考えている」と高い期待を寄せた。