車両データに強いCJPTと手を組む
20年を経てイオングループが再び次世代物流の構築に挑もうとしている。統合物流センターのRDCを全国に立ち上げ始めたのは2000年代のこと。当時はGMSがグループの主軸で事業規模は1兆7000億円だった。それが20年経った今、事業ポートフォリオはGMS、SM、ドラッグストアと主軸が分散化し、事業規模は10兆円弱まで成長した。イオンの物流を担う手塚大輔執行役(イオングローバルSCM社長)は、「20年の中で企業規模も業態構成も変わった。テクノロジーのレベルも進歩している。ここでもう一度、次世代物流を考えていきたい」と力を込める。
手塚執行役が考えているのは、短期と中長期の二つの時間軸での改革だ。短期のほうは現状できる全体最適化。2024年問題にも対応し、「物流リソースの逼迫化に抗っていく」(手塚執行役)ための施策だ。もう一つはこれから先10年の成長を見据え、2000年代と同様に、投資を伴いながらサプライチェーンの構造改革に挑むというもの。