欧州系ファンドのCVCキャピタル・パートナーズは12月15日、調剤薬局大手の総合メディカルグループを買収すると発表した。現在、総合メディカルの発行済み株式100%を有する国内系ファンドのポラリス・キャピタル・グループから合意を得た。CVCが運営するファンドがポラリスから全株式を譲り受ける。取得額は非公表。取得日は来年の2月を予定している。
総合メディカルは1978年創業。医療機関へのコンサル、開業支援、医療機器のリース・レンタル、人材派遣などのサービス提供を行うほか、全国に調剤薬局約740店舗を展開する。東証1部に上場していたが、2020年にポラリスと組んでMBOを行い、株式を非公開化していた。
総合メディカルとポラリスは非公開化後、M&Aによる店舗網拡充や、デジタル事業立ち上げなどの経営基盤強化を進めてきた。CVCともこれまで同様、医療支援事業とヘルスケア事業を2本柱で強化し、「医療の効率化と質の向上」の実現を目指す。
CVCはこれまで国内で「家庭教師のトライ」を展開するトライグループ、「TSUBAKI」ブランドで知られる資生堂の日用品事業などを買収している。CVCの担当者は「ヘルスケア分野はCVCの注力投資領域の一つ」とコメント。再編機運が高まるドラッグストア・調剤業界において、総合メディカルの企業価値をさらに高めていく姿勢を示した。