オール日本スーパーマーケット協会、全国スーパーマーケット協会、日本スーパーマーケット協会の3団体は12月4日、「物流の適正化・生産性向上に向けた自主行動計画」を公開した。
今年6月、物流2024年問題への対応として政府が発表した「物流革新に向けた政策パッケージ」において、23年末までの業界・分野別の自主行動計画の作成が求められていた。
中身は、「実施が必要な事項」と「実施することが推奨される事項」の二つについて、発荷主・着荷主共通、発荷主(物流センター運営者として)、着荷主のそれぞれについてまとめられている。
発荷主・着荷主共通で実施が必要な事項としては、荷待ち・荷役作業時間の把握、付帯業務の認識合わせ、荷待ち・荷役作業時間を2時間以内にするための連携、物流管理統括者の選任、物流の改善提案と協力、運送契約の書面化、荷役作業にかかる対価の認識合わせ・支払い者の明確化・料金の支払い、運賃と料金の別立て契約、燃料サーチャージの導入、下請け取引の適正化などを挙げている。
また推奨される事項としては、予約受付システムの導入、パレットなどの活用、入出荷業務効率化のための適切な人員や機材の配備、検品効率化、物流システムやパレットなどの標準化(T-11型を優先的に検討)、輸送距離の短縮化、共同配送推進などによる積載率向上、物流事業者との最低年1回の協議の場の設置、高速道路の利用、荷役作業時の安全対策などを挙げた。
自主行動計画は、スーパーマーケット各社が24年問題を踏まえた対策を練るための参考材料となる。また政府側は24年の通常国会において、荷主企業や物流事業者に対する規制的措置導入法案の提出を目指しており、未着手の企業は対策が急務と言える。