持続可能な物流再構築に取り組む「SM物流研究会」は3月21日、月例のスーパーマーケット販売統計調査の会見で、これまでの取り組みと今後の活動内容について発表した。
SM物流研究会は昨年3月、首都圏SM物流研究会の名称で、サミット、マルエツ、ヤオコー、ライフコーポレーションの首都圏SM4社によって発足した。その後、カスミ、西友、いなげや、東急ストア、原信、ナルスが集い、10社の参加企業で活動している。
本会見では、3月13日までに新たに平和堂、エコス、たいらや、マスダ、与野フードセンターの5社が合流し15社体制になったことを発表した。
新規参加企業には、研究会発足時に策定した4項目、①加工食品定番商品の発注時間見直し、②特売品・新商品の発注・納品リードタイムの確保、③納品期限の緩和(2分の1ルールの採用)、④流通BMSによる業務効率化のほか、「バース予約システムの導入」「パレット納品の推進」「トップコミットメント」を加えた七つの取り組みを求める。
これまでの取り組み状況については、この7項目に対して、参画企業10社が対応済み、もしくは対応中と報告した。なお、昨年10月に追加目標として掲げた「荷待ち時間を2024年3月末までに1時間以内にする」については、2月時点で超過率8.1%という状況を報告。昨年の10月時点の14.8%と比較すると6.7ポイント減。0%に向けては「バース予約率の向上」「パレット積みへの移行」を引き続き推進していく考えを示した。
今後の活動については、「首都圏エリアにおける共同配送の研究」「生鮮物流」「バラ積み納品削減」「チルド加工食品物流についての研究」などを挙げた。
(冒頭写真、左から、ライフコーポレーションの首都圏物流部渋谷剛部長、カスミの齋藤雅之SCM担当マネジャー)